主人公より格好いいキャラっているよね?「陰の実力者になりたくて!」の感想・ネタバレ
陰の実力者になりたくて!のココが面白い
- 主人公ではなく、「陰の実力者」に憧れ、真剣に核弾頭にも挑んだ漢のギャグファンタジー
- 本人も真面目、部下も真面目なのになぜかすれ違い勘違いが起こる展開
- 主人公を取り巻くキャラクターたちの魅力(男女問わず)
今回は異世界転生モノで2022年にアニメ化も決定した「陰の実力者になりたくて!」を紹介します。
「陰の実力者になりたくて!」は、物語の主人公でもラスボスでもなく陰ながら事件に介入し、圧倒的な実力を見せつけて去っていくようなキャラクターにあこがれを抱いた漢の物語であります。
普通は小学生で卒業するそんなキャラクターへのあこがれを生涯追い続け、銃や核弾頭に生身で負けないためにはどうすれば良いかを真剣に悩み修行を繰り返した結果、錯乱状態でトラックに突っ込むところから物語はスタートします。
熱中できることがあるってイイよね!そんなギャグファンタジーな作品です。
陰の実力者になりたくて!のあらすじ紹介
以下、コンプエースのサイトから抜粋です。
「我が名はシャドウ。陰に潜み、陰を狩る者……」みたいな設定を楽しんでいたら現実に…!?
主人公でもラスボスでもない。物語に陰ながら介入して密かに実力を示す「陰の実力者」に憧れていた少年、シド。異世界に転生し、「自分は陰の実力者として、闇の教団を倒すべく暗躍している…」という「設定」を楽しんでいたところ、どうやらその「闇の教団」は実在しているようで…? シドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」が繰り広げる、 最強の勘違いシリアスコメディ、爆誕!!
陰の実力者になりたくて!のネタバレ含む感想
この感想は漫画単行本6巻まで読んだ時点での感想です。
※原作は小説ですが、私はそちらは読んでおりません。
キャラクターについて
シド(シャドウ)
「陰の実力者」であることをこよなく愛し、「陰の実力者」であるためであるなら命さえもかける漢の中の漢。
異世界転生する前から「陰の実力者」になるためあらゆる修行を繰り返してきた。それは異世界転生してからも変わらず、生まれ変わった実家では出来の悪い弟を演じ、進学した学校でもモブを演じる(命がけ)。
ちなみになぜモブを演じるのかは、「陰の実力者」は決して目立たない存在であるという信念からであり、「陰の実力者」とモブは表裏一体と考えているからである!(アホかな?)
しかし、その裏では魔人ディアボロス復活阻止を目的(設定)としているシャドウガーデンという組織を立ち上げ、シドではなくシャドウとして闇の教団(ディアボロス教団)に立ち向かっている。と思いきや、本人はあまり自覚がなく、周りの仲間たちが自分の設定に付き合ってくれていると思い込んでおり、意図して闇の教団に立ち向かっているわけではない。
本人は不本意かもしれないが、主人公パワーで姫様やらエルフやらの美女との出会い・フラグが多い。
ちなみに前世で銃や核弾頭に挑もうとしたくらいの漢なので、この世界でも前世並みに人間離れした修行?を行っており、これまた人間離れした戦闘能力を有している。
アルファ
シャドウガーデン設立メンバーの一人。
「悪魔憑き」と呼ばれるある日を境に肉体が腐りだし、いずれは死に至るという奇病を患い死にかけていたところをシドに救われる。
「悪魔憑き」は教団が適合者とよび回収していたが、シドが教団に回収させるくらいなら自分で実験しちゃおうというマッドな下心からいろいろやってたら治してしまった。
その恩を返すためにシドに忠誠を誓い、アルファという名前を授かり暗躍していく。
ベータ、デルタ、ガンマ、ニュー、イプシロン
アルファは出来る子だったので、シドの設定を信じ悪魔憑きを猫のように拾ってきては組織の人員として仲間を増やしていった。
名前が授けらたベータたちはシャドウガーデンのために、目的であるディアボロス教団を壊滅のために日々暗躍している。
クレア
シドの姉。ブラコンと思われる。
シドはクレアのことを面倒くさいと思う時があり、たまに逃げようとしてお仕置きを食らっている。
ヒョロ、ジャガ
シドが進学した学校の学友。
ともに男爵家の次男で、モブな感じのキャラクターたち。
シドのモブに徹する学園生活に最適なグッドガイたちだ!
アレクシア
学園のアイドルで、ミドガル王国王女。中身はツンデレで姉であるアイリスにコンプレックスを持ってるかわいい娘。
罰ゲームでシドに告白され、気に入らない婚約者から逃げ出すための犬としてシドを飼うことにする。
その後、なんやかんやでシドに惚れるツンデレ王女。
ちなみに物凄いどうでも良い情報だが、罰ゲームでのシドの告白も、シドならではのこだわりが詰まったもので必見です。
アイリス
アレクシアの姉でミドガル王国王女。そして、くっころな感じの騎士。(一応ミドガル王国最強の騎士)
寝るときはくまちゃんのぬいぐるみを抱いている。
そしてうさちゃんの下着を愛用する、見た目は大人、中身は子供な人。
ローズ
オリアナ王国の王女でシドの学園に留学してきている美女。
剣の腕前も高く、生徒会長という目立つ人。
シドが尋常ではない熱意でモブであることにこだわる過程において、シドに惚れる。
アウロラ
災厄の魔女と呼ばれ、かつて世界に破壊と混乱を招いたもの。
あれ?同じようなやついたような気がしますね~
世界観について
中世ヨーロッパ+魔法な、オーソドックスな世界観。
魔人ディアボロスという遥か昔に世界を崩壊の危機に陥れたという存在がおり、ディアボロスは人間・エルフ・獣人の勇者により倒されたというおとぎ話が残っている世界。
そんな魔人ディアボロスの復活を目論んでいるのが、闇の教団ことディアボロス教団(シドは設定としていたが本当にそういう組織が存在しており、本当に世界で暗躍している)。主人公のシドはそんな教団に立ち向かうべくシャドウガーデンなる陰の組織を設立する。
キャラクター紹介欄で前述した悪魔憑きは、勇者の子孫でありディアボロスを倒した勇者たちと関係が示唆されている。
ストーリーについて
とにかくシドは何が何でも「陰の実力者」であることにこだわります。それこそ命がけです。
剣で切られるのなんて当たり前、ときに心臓を意識的に止めたり、結構血が出る整形をしたりしてまで「陰の実力者」であることにこだわります。
そんなこだわりの中で、シドが適当に考えた設定が実は本当でしたというのがほとんどのパターンです。
ディアボロス教団が世界で暗躍しているというのも口から出まかせだし、魔人ディアボロス復活阻止を目的に掲げているシャドウガーデンの設立も彼にとっては設定です。
なので、シャドウガーデンの仲間たちが情報収集などで世界に散らばりたいと申し出てきたときは、ついに付き合いきれなくなって逃げたかと勘違いし、センチになったりもしてました。
ということで、ストーリーの根幹は「陰の実力者」として暗躍するシドたちシャドウガーデンVSディアボロス教団ということになります。
基本的にシド自体の強さが飛びぬけているので俺つえーですが、そこに至るまでは「陰の実力者」=モブに徹するというギャグパートがあります。
この命がけの「陰の実力者」に徹するところがストーリーの面白さであり、この作品の核です。
陰の実力者になりたくて!の評価
まず「陰の実力者」という設定にこだわったストーリーが秀逸です。
この「陰の実力者」にこだわりあってこその、キャラクター達であり、シャドウガーデンやディアボロス教団といった世界観であり、バトルパートです。
またキャラクター達も不快になるようなキャラクターはおらず、見た目と中身が同じキャラがいないんじゃないかと思うくらいのキャラ力があります。
世界観は今のところそこまで奇をてらったものはないですが、シドがいったことがそのまま実は本当でしたというところまでが様式美で、そこも面白さの一つかと思います。
世界観は他の傑作異世界モノと比べると弱いものの、ギャグパートは異世界モノトップクラスだと思います。
そんなわけで、陰の実力者になりたくて!の評価は、(ドラムロール)
★★★★★星5つです!
陰の実力者になりたくて!アニメ化の可能性について
すでに2022年のアニメ化が決定したというニュースが出ています。
なので、可能性ではなく決定ですね。PVもすでに公開されています。
個人的にはキャラクターデザインが、漫画版とは少し違うようでそこが気にかかりましたが、シド(シャドウ)の声は想像通りで違和感はなかったです。声優さんの名前はまだ公開されていないようでした。
公式サイトが公開されており、公式Twitterも始動しています。
アニメーション制作は「Nexus」という会社で調べたところ、落第騎士の英雄譚、こみっくがーるず、グランベルムというのが主なアニメーション制作実績でした。あまり大きな作品はやっていないですね。
ただ撮影で「WORKING!!」「うたの☆プリンスさまっ♪」「おおきく振りかぶって」など、制作協力で「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」「Reゼロから始める異世界生活」「SHIRO BAKO」「SAO」など大きな作品に関わっています。
詳細な公開時期は未定なようです。期待半分・不安半分といったところでしょうか。
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